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勉強会の予定・記録

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2004-02-28

第52回 メルボルン大学の図書館

00:10 | はてなブックマーク - 第52回 メルボルン大学の図書館 - 勉強会の予定・記録

日時

2004年2月28日(火)

会場

附属図書館3階研究開発室

発表者

楠見牧子(京都大学経済学部整理掛)

参加者

大橋、呑海、江上、藤原、進藤、天野、山本、辰野、原竹、上山、近江、大西、山口、飯田


発表内容


資料


今回のまとめ

平成15年度、京都大学の附属図書館において、図書館が抱える様々な課題について検討する為、

海外の同規模大学の図書館について調査が行われた。今回は、そのうちの一つ、オーストラ

リアのメルボルン大学の図書館についての報告があった。

ホームページを閲覧しながら、大学の歴史、現在の大学の状況等の報告の後、メルボルン大学

の図書館について詳細に発表された。以下に、その一部を抜粋する。

・大学が1835年に設立されたのに対して、メインライブラリーにあたるBaillieu Library設立

は1959年、それまでにそれぞれの学部で図書館が設立された。

・オーストラリアでは学内ILLが盛んであり、国内は5日、国外は2週間から4週間で借りる事が

できる。そのため、メルボルン大学図書館は生徒数の割に蔵書数は少なく、ILLでまかなっている。

・人的なサービスに力を注ぎ、特に、障害のある方へのサービスに、図書館全体で取組んでいる。

・各図書館での複写は、業者による共通のプリペイドカードを利用している。

・延滞に関しては罰金があり、精算しないと卒業・単位取得に不利になるなど、大学全体で協力

している。

図書館のホームページは、トップがUniversity Libraryとなっており、そこから

Baillieu Libraryをはじめとする各図書館のページにアクセスできる構成となっている。

運営は学部毎という話を聞き、ホームページも京都大学と同様に、各図書室が、それぞれ色々

なサーバで運用している形を想像したが、実際には十分に統制がとられていた。

各図書館はBranchとしてUniversity Libraryのページからリンクされ、同じサーバ・テンプレート

を使用して管理されており、ホームページ上では、かなり組織化されているように見受けられた。

また、このテンプレートは、大学のトップページで利用されているものと同じであり、テンプレート

自体に、University Libraryへのリンクが埋め込まれている点、また延滞等に関して大学事務部も

協力している点など、図書館が大学の一機関として、重要であると認識されているように感じた。

ハーバード大学イエンチン図書館の司書の方が、先日京都を訪れてくださった時にも、図書館

ホームページの話があった。ハーバード大学の各図書館のホームページ()

が統一されている事については、更新に時間がかかる等の問題点を指摘された。

またハーバード大学では、各図書館間の重複雑誌購入に関して調査が厳しく、重複して購入する場

合には必要な理由などを書き、図書館の中央事務局へ提出する、という話も伺った。

ハーバード大学やメルボルン大学など、各部局の独立性の高い大規模大学であっても、大学全体

としてある程度一つの図書館として組織化し、全体として合理的・効率的に運営する方向にある

ように感じた。

それは一つには予算の問題もあるのかもしれないが、やはり大学全体の利益を考えた時に、どの

ように運営していくのが最適なのか検討し、合意した結果ではないかと思う。

報告では、「メルボルン大学の場合も学部ごとに運営されているが、大学が長期目標を立て、

それにむかって中期的なプランを細かく設定し、継続的な発展を目指している」とあったが、

大学全体の目的を念頭においた上で、課題を検討し、図書館を運営する姿勢が必要になって

きているのではないだろうか。

目の前の業務に流されるのではなく...と、自戒を込めて。


大橋亜紀子(京都大学工学研究科・工学部物理工学系図書室)

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